1 遺言とは?  


 誰が誰の相続人となり、またその相続分の割合は、民法によって定まっています。このように法によって画一的に定められた相続のことを法定相続といいます。

 しかし、この法定相続は、画一的に定まっているため、全ての家庭の事情に合うとは限りません。

 遺言とは、こうした法定相続を遺言者の自由意思により変更するものであり、ご自身が生涯かけて築き、かつ守ってきた大切な財産の処分を遺言者自身の意思表示に委ねるものです。また、遺言書を作成しておけば、法定相続人以外の人に相続財産を残すことも可能です。

 このように、遺言は法定相続に優先するため、厳格な方式が求められています。

 

2 遺言の必要性 


遺言を残しておいた方がよい場合として次のような場合が挙げられます。

  @ 夫婦の間に相続人がいない又は相続人が全くいない場合
  A 再婚をし、離婚した前の配偶者との間に子供がいる場合
  B 内縁の妻又は夫がいる場合
  C 別居中で、事実上離婚をしている配偶者がいる場合
  D 行方不明の推定相続人がいる場合
  E 事業を継ぐ子供に事業用財産を相続させたい場合
  F 病気、障害をもつ子に他の子より多くの遺産を相続させたい場合
  G 相続人の中に、ご病気の方や、意思表示ができない状態の方がいる場合
  H 世話をしてもらった相続人以外の方に財産を分けたい場合
  I 法定相続分と異なる財産の分配をしたい場合

 これらは、あくまで一例であり、遺言者のおかれた家族関係や状況により、他にもあるかと思われます。

 

3 遺言はいつ行うべきか? 


 遺言は、死期が近づいてからするものと思っておられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 これは、全くの誤解です。死期が近づくことにより多くの方は判断能力が弱くなり、その状態で作成された遺言は、後々の争いの原因となってしまうことがあります。

 遺言は、元気なうちに備えとしてするべきもので、満15歳以上で判断能力があれば作成することができます。

 

4 遺言の種類、メリット・デメリット  


民法で規定されている普通遺言は3種類あります。

@自筆証書遺言

 その名のとおり、遺言者が遺言書の全文、日付、名前を自筆で書き、印鑑を押した遺言書のことです。

メリット
・費用がかからない、手軽にできる
デメリット
・法律上の要件を満たさない危険があり、遺言が無効となる恐れがある
・発見されなかったり、変造される恐れがある
・遺言者の死後、家庭裁判所での検認手続が必要


A公正証書遺言

 遺言者が公証人の面前で、証人2名の立会いのもと遺言の内容を口授し、それに基づいて公証人が、遺言者の真意を正確に文章にまとめ、遺言を公正証書として作成するものです。

メリット
・公証人が作成するため、形式違反等で無効になることがない
・検認手続が不要なので、早期に遺言書の内容の実現が可能
・原本が公証役場に保管されているので、紛失・偽造の恐れを回避できる
デメリット
・費用がかかる
・証人2人が必要


B秘密証書遺言

 秘密証書遺言とは、遺言者が遺言内容を記載した書面に署名押印をした上で、これを封じて、遺言書に押印した印章と同じ印章で封印します。それを公証人と証人2人の前に封書を提出し、証人とともに署名押印して作成します。

 秘密証書遺言とは、その内容が秘密になるということであって、遺言自体を秘密にするということではありません。

メリット
・遺言の存在を明らかにしつつ、遺言内容を秘密にできる
・改ざんの恐れが低い
デメリット
・公証人が、その遺言書の内容を確認することはできないので、遺言書の内容に法律的な不備があると、無効となってしまう可能性がある
・遺言者の死後、家庭裁判所での検認手続が必要
・費用がかかる

 

5 公正証書遺言のすすめ


 遺言を作成する際には、遺言の種類にもあるように、いずれかの形式の遺言を作成するかを選択することになります。メリット・デメリットはそれぞれありますが、当事務所では公正証書遺言で作成することをおすすめいたします。

 なぜなら、遺言は、法律により厳格な方式が要求されており、方式に違反した場合は、原則として無効となるからです。

 その点、公正証書遺言の場合は、公証人が関与するため、内容も方式も正確な遺言を作成することができます。また執行の段階で、各種手続が簡略化できることも、現実問題としては大きいものがあります。

 

6 必要書類(公正証書遺言)


 一般的な必要書類は、以下のとおりです。  

書類等 入手先等
 遺言者本人の印鑑証明書(3ヶ月以内のもの)  住所地の市区町村役場
 遺言者と相続人との続柄が分かる戸籍謄本  本籍地の市区町村役場
 財産を相続人以外の方に遺贈する場合は、その方の住民票  住所地の市区町村役場
 財産の中に不動産がある場合は、その登記事項証明書(登記簿謄本)  法務局
 財産の中に不動産がある場合は、その最新年度の固定資産評価証明書  不動産所在地の市区町村役場
 その他の預貯金等の財産の内訳明細を記したメモ  遺言者
 証人の方のお名前・住所・生年月日及び職業がわかるメモなど  遺言者又は証人

 

 

7 公正証書遺言作成の流れ


 当事務所では、公正証書遺言の原案の作成から公証人との打ち合わせ、遺言書の完成までをお手伝いさせて頂いております。

 一般的な流れは以下のようになります。

お電話又はお問合せフォームからのお問合せ

・具体的な遺言の内容などが決まっていない段階でも、まずは一度お気軽にお問合せください。

お問合せフォームはこちらへ

  

   

 

面談、電話またはメールにて打ち合わせ

司法書士が直接具体的なお話を伺います。

・内容として、遺言される財産や相続人の状況及びご希望の遺言内容をお伺いし、遺留分等や費用の概算についても説明いたします。

・もちろん秘密は厳守いたしますので安心してご相談ください。

 

  

遺言内容に基づき必要書類の取寄せ

・当事務所にて取得可能な書類もございます。それらの書類の取得を任されたい方はご遠慮なくお申し出ください。

 

  

遺言書の原案を作成

・ご意向どおりの原案となるよう作成いたします。

 

  

公証人との打ち合わせ

・原案に基づき事前に公証人と打ち合わせをし、公正証書遺言の作成日を決めます。

・この段階で、最終お見積りをいたします。

 

 

遺言書の内容をご確認

・ご意向どおりの公正証書遺言の文案になっているかどうか、最終確認していただきます。

 

  

公証役場にて公正証書遺言の作成・証人2人の立会い

・公証役場に同行いたします。(遺言者が公証役場に行くのはこの1回だけです)

・なお、証人は誰でもなれるわけではないので、当事務所で証人をご準備することも可能です。

・遺言の内容を確認のうえ、遺言者・証人・公証人が署名押印します。

※公証役場まで出向けない場合は、公証人に出張を依頼することも可能です。

  

   

公正証書遺言の完成

・公正証書遺言の原本は公証役場で保管され、正本が交付されます。

 

 

8 費用について  


 当事務所を通じて公正証書遺言を作成する場合は、「当事務所の報酬」と「公証人に支払う手数料」の合計額をお支払いいただくことになります。その他必要書類を当事務所で取寄せる場合は、それらの費用も発生します。

 当事務所の報酬
  8万円〜 

※なお、当事務所の報酬は、事案により異なりますので、まずは一度お気軽にご相談ください。

 公証人に支払う手数料
 公証人の手数料基準によります。

 
お問合せフォームはこちらへ

 

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